女性のエンジニア転職はつらい?向かない?おすすめ職種や働き続けるコツ

女性のエンジニア転職はつらい?向かない?おすすめ職種や働き続けるコツ

「女性のエンジニア転職は辛いし向いてないって本当?」

エンジニアの多くは男性ですが、最近は女性エンジニアもかなり増加しています。

日本は慢性的なエンジニア不足が続いているので、実は女性でもエンジニアに転職するのは難しくありません。

今回はそんな女性がエンジニアに転職するポイントや、辛い、向いていないと言われる理由などを紹介していきます。

女性エンジニア転職は辛い?向かない?

結論から言うと、女性は未経験からエンジニアへの転職が向いてないということは全然ありません。

今は未経験からエンジニアに転職する女性が増えており、活躍している方も珍しくないからです。

また、女性エンジニアは男性と比べると数が少ないため、多くの企業は女性エンジニアの採用に積極的です。

そのため、全く同じ条件の男性がいた場合、女性というだけで採用されることも珍しくありません。

ただ、以下で紹介するように女性エンジニアの転職は辛い一面があるのは事実ですので事前に確認しておきましょう。

女性のエンジニア転職が辛い、向かないと言われている理由

あまりにも残業が多すぎて身体がもたない

女性のエンジニア転職が辛いと言われている最大の理由は、残業が多すぎて体が持たないからです。

プログラミングに興味があってやる気満々でIT企業に転職した女性が、あまりにも残業が多過ぎて身体を壊して辞めて行ってしまうケースは少なくありません。

もちろん残業が大変なのは男性エンジニアも同じなのですが、女性の方が体力が少ないので体を壊してしまいがちです。

もちろんホワイト企業であれば残業がほとんどないのですが、ブラック企業を引いてしまうと勤務時間が9時から18時でも残業で21時や22時になるのは当たり前で、毎日終電というケースもあります。

そのため、女性がエンジニアに転職する場合はホワイトな職場選びが非常に重要となります。

夜間の緊急呼び出しが多い

夜間の呼び出しが多いのも、女性のエンジニア転職が辛い理由です。

IT企業の業務内容によっては、夜間にトラブルが起きたときに呼び出しがかかってくるケースもあり、たとえばシステムの保守業務を担当している場合などは、夜間に問題が発生すると携帯に電話が入り、深夜にタクシーを飛ばして駆けつけなければいけません。

トラブルがすぐ解決すればいいのですが、なかなか原因が究明できずにそのまま働き続けたりすると、疲労はピークに達します。

念願のIT企業に転職できたにもかかわらず、こうした日々が続くと女性エンジニアの心は次第に荒んでいき、「辛い」と思ってしまうでしょう。

これは転職時に業務内容をしっかり確認することで回避できます。

先輩の女性エンジニアの姿を見て向かないと感じた

実際に入社してみたら、子育て中の先輩の女性エンジニアが毎日男性と同じように残業まみれ、泊まり込みや休日出勤も当たり前なのを見て「自分は向いてない」と感じる方も多いです。

悟って、IT企業を去ってしまうというパターンもあります。

面接の際に「当社は出産・育児休暇があり、子どもを2人育てながら働いている女性もいますよ」といった説明を受け、「それなら続けられるかも」と安心して転職を決める女性もいます。

ところが

「女性が子育てをしながら、ITエンジニアとして活躍している」などと聞くと、ちょっとかっこ良さそうに思えるかもしれません。

しかし、実態はというと子どもを母親に預けっぱなしだったり、子どもが一人で夕食にカップラーメンを食べているなど、家族にしわ寄せがきているケースも少なくありません。

女性がエンジニアに転職するメリット

リモートワークがしやすい

女性がエンジニアに転職するメリットの一つが、リモートワークがしやすいというものです。

子どもができてもエンジニアであれば退職せず、「リモートワーク」に切り替えて自宅で働くことができます。

また、Webエンジニアなどは、自宅でリモートワークをしながら、必要に応じて週1回程度出社するというような働き方をしている女性もいます。

女性がエンジニアで一生仕事をしていこうと思うなら、「リモートワーク」を利用しない手はありません。

子育て中だけでなく、親の介護が必要になったときも、リモートワークなら働き続けることが可能です。

子育て中はパートタイム、成長後は正社員に戻りやすい

子育て中は短時間のパートで働き、子供が成長した後は給与の高い正社員に戻りやすいのもエンジニアのメリットです。

子育てで仕事をセーブしなければならないのは、短ければ7~8年、長くても15年程度です。

「15年は長い!」と言う人もいますが、今は70歳まで働ける時代なので、たとえ30歳から15年間自宅勤務をしたとしても、子育て後の25年間は介護でもない限りフルタイムで働けます。

その辺も視野に入れて、長い目でキャリアプランを立てましょう。

評価が男女平等で差別されない

日本は一般企業だと男性より女性の給料が安くなりやすいのですが、エンジニアは実力が全てなので性別で一切の差別をされないのはメリットでしょう。

優れたプログラムをかければ、女性であっても高額な給与を手に入れることができます。

男性が多いので異性と出会いやすい

女性によっては、異性と出会いやすいのもエンジニア転職のメリットでしょう。

IT企業のエンジニアは9割が男性なので、女性エンジニアが転職すると貴重な異性の一人として注目を浴びます。

特に残業の多いIT企業などは、外で恋人を作る暇もないので、社内で見つけるか人に紹介されるしか結婚相手を見つける方法はありません。

そのため結婚相手を探したい女性にとっては、エンジニアでIT企業への転職は絶好のチャンスともいえます。

女性がエンジニア転職をする際の注意点

出産後に子育てに専念すると取り残される可能性が高い

女性エンジニアの中には、「転職後に結婚・出産したら、しばらく休業した方がいいのかも」と思う人もいますが、知識が時代遅れになって取り残される可能性が高いのでできるだけ避けた方が賢明です。

ITエンジニアは常に新しい知識や情報を仕入れて行かないと、時代の波に取り残されてしまう世界です。

たとえ仕事の量を極限まで減らしてでも、細く長く関わっているのが、ベストの方法です。

とはいえ、仕事にかまけていい加減な子育てをしてしまうと子どもが問題を起こす可能性もあるので、正社員からパートタイムに切り替えるなどバランスを取るのが大切です。

数年間子育てに専念する場合、勉強だけは続けておくこと

もし数年間子育てに専念する場合は、復帰するときに大変な思いをしないよう休業中も勉強だけは続けておきましょう。

勉強さえ続けておけば、復帰後に多少の戸惑いはあるものの、スムーズにエンジニアの仕事に戻ることができるでしょう。

女性がずっとITエンジニアとして働くためには、仕事と育児のバランスを取りつつ、いかに上手に子育て期を乗り越えるかが、大きなポイントとなってきます。

リモートワークができるIT企業に転職する

転職時にリモートワークに対応している企業を選びましょう。

たとえば企業の会計システムのように機密情報に触れるような仕事や、企業に出向いて行わなければならないような仕事は、自宅に持ち込むことはできません。

逆にWebサイトやWebアプリのプログラミングなどは、遠隔でも問題なくできるケースが多いので子育てが始まったときもスムーズです。

女性がエンジニアに転職するなら将来的にリモートワークができるIT企業が、後々のキャリアプランを立てやすいかもしれません。

残業せずに働ける会社を探す

前述した通りエンジニアで転職すると残業が非常に多い企業もあるため、ブラック企業を惹かないように注意して下さい。

みなし残業がある、SES、昇給制度がないような会社はブラックで残業だらけという可能性が高いです。

将来的に結婚をする予定があったり、一生エンジニアとして働いていくつもりであれば、体や心を壊す可能性の高いブラック企業には要注意です。

女性エンジニアは転職でキャリアアップが難しい

実は、女性は結婚が決まった段階で転職活動を行っても、企業から断られてしまうケースが多いのです。

特に妊娠をしているともなれば、かなりの確率で採用試験には通らないでしょう。

男性エンジニアは転職を繰り返してキャリアアップしていきますが、女性エンジニアのキャリアパスは、必ずしもこれとイコールにならないということです。

理不尽な話かもしれませんが、IT業界には規模が小さく経営的にゆとりのない企業も多く、妊娠や子育てで戦力から外れてしまうリスクのある女性の採用には二の足を踏んでしまうのです。

もちろんそういう企業ばかりではないので、ライフイベントに縛られずに転職を行うのも女性エンジニアのひとつの生き方ですが、一般的にそういう企業が多いことは頭に入れておいた方が良いでしょう。

未経験から女性エンジニアに転職するコツやポイント

独学でプログラミングを学んでおく

未経験から女性がエンジニアに転職する場合、事前に独学でプログラミングを学んでおくと転職の成功率がかなり上がります。

まっさらな状態で入社するのと、最低限の知識がある状態で入社するのとでは、会社や周囲の目も大きく変わるでしょう。

面接の際も独学である程度の知識があることをアピールできれば、採用率も大きく変わってきます。

プログラミングスクールに通っておく

未経験から女性エンジニアを目指す人は、いきなりIT企業の転職試験を受けるのでなくプログラミングスクールに通うのもおすすめです。

たとえば「TECH::EXPERT」は、3ヶ月弱の短期間で即戦力になるスキルを習得できるプログラミングスクールです。

学習時間は約600時間。教室に通ってオリジナル教材を使った学習をし、わからないことはプロのメンターにいつでも質問できるという学習スタイルです。

その他にも様々なプログラミングスクールがあるので、学習内容やメンターの質、転職実績などをよく調べた上で自分に最も合ったスクールを選択すると良いでしょう。

できれば20代の内に転職する

できれば20代の内にエンジニアに転職するのも、転職を成功させるコツです。

未経験でも転職の門戸が開かれているIT業界ですが、30代で未経験の女性がエンジニアとして転職するのは簡単ではないからです。

もちろん30代だと転職できないかというと、そんなことはありません。

30代でも未経験でエンジニアへの転職を成功させている方もたくさんいますが、できれば20代のほうが成功率が高いのは間違いありません。

Pythonをみっちり学んで、IT企業に転職できた30代後半の女性もいる

ある30代後半の女性は、いまIT業界でよく使われていて、なおかつマスターしているエンジニアが少ない言語ということで、Pythonを選択しました。

そして3ヶ月間みっちりとPythonを学んで転職活動に臨んだところ、「今すぐにでもPythonが使えるエンジニアが欲しい」と急いでいるIT企業から、内定をもらうことができました。

これはあくまで一例ですので、Python以外の言語でアピールした方がいい場合も、もちろんあるでしょう。その辺はプログラミングスクールの担当者などに相談しながら、進めていくのがベストです。

女性はエンジニア転職後にフリーランスエンジニアになるのもおすすめ

ライフステージの変化に左右されない

フリーランスエンジニアはライフステージの変化に左右されないことから、一度エンジニアに転職をして経験を積んだ女性におすすめです。

女性は長い人生の中で結婚・妊娠・出産・介護といった、さまざまなライフイベントを経験します。

企業は「産前・産後休暇」「介護休暇」「時短勤務」といったできる限りの配慮はしてくれますが、それだけでは女性が一生働き続けるには不十分と言わざるを得ません。

しかしフリーランスエンジニアであれば子どもが生まれたときは仕事を減らし、成長と共に仕事を増やしていくなど、家族の形に合わせた自然な働き方ができます。

スキルがあれば景気で収入が左右されない

フリーランスエンジニアは生活が安定しないと敬遠している人がいるのですが、実際はスキルさえあれば景気に左右されず稼げることから非常におすすめです。

フリーランスという立場が不安定であることは間違いなく、フリーランスエンジニアに限っては景気に関わらず溢れるほどの案件が市場で飛び交っているのが現実です。

また、フリーランスエンジニアは案件ごとのギャラも高めなので、「1日5時間だけ仕事をして、後は子どもとしっかり関わる」といった働き方もできるので、一定の経験を積んだあとの選択肢としておすすめと言えます。

女性が働きやすいおすすめのエンジニア職種

webエンジニア

女性が未経験でエンジニアに転職する場合、webエンジニアは非常におすすめです。

女性が比較的多いので働きやすいだけでなく、仕事にも女性的な感覚が求められることが多いです。

自宅でリモートワークができる職場も多いので、まずはwebエンジニアを目指しても良いでしょう。

開発エンジニア

開発エンジニアはゲームやアプリの構築をするエンジニアです。

ファッションや美容関連のアプリを開発している企業に転職することで、女性ならではの視点を活かすことができます。

インフラエンジニア

インフラエンジニアは夜間作業が発生するのはネックですが、未経験でもOKの求人が非常に多いことから女性の転職先におすすめです。

職場も官公庁や金融関連といった安定した業界と関わるケースがメインなので、安定感があるのも嬉しいポイントでしょう。

女性がエンジニアに転職した場合の平均年収

大手転職エージェントdodaが行った「女性の平均年収ランキング」によると、IT・通信系エンジニアの女性の平均年収は「430万円」でした。

女性の平均年収が347万円なので、比較するとエンジニアはかなり稼ぎやすい職業と言えそうです。

参考:https://doda.jp/woman/guide/heikin/

女性エンジニアの転職におすすめの方法

転職エージェントを活用する

女性がITエンジニアへの転職を考えるときは、ハローワークやインターネットの転職サイトだけで転職先を探すのではなく、転職エージェントに相談しながら進めるのがおすすめです。

もちろんハローワークや転職サイトにも女性エンジニアの求人募集はありますが、ハローワークは公的な施設なので、ワークスタイルやキャリア形成などを含めた相談にはなかなか乗ってもらえません。

転職エージェントは専任のキャリアコンサルタントが担当に就くので、女性ならではの仕事の悩みもいろいろと相談しながら、安心して転職活動を進めることができます。

転職サイトを活用する

IT転職に強い転職サイトを活用するのもおすすめです。

公開されている求人情報から、自分の理想の企業を探して応募できるのはエージェントにはない強みです。

各社独自の非公開求人を多数持っているので、2~3社の転職サイトに登録して、比較検討しながら転職活動をするのも良いでしょう。

女性でエンジニア転職を成功させた人の口コミ体験談

女性エンジニアの転職まとめ

今回は女性エンジニアの転職について紹介しました。

女性エンジニアがまだまだ少なく、中には辛い職場があるのも事実ですが、将来性が高く、ホワイト企業に転職できれば女性にとって非常に働きやすい環境が整っています。

エンジニアの仕事はデスクワークなので何歳になっても働くことができ、さまざまな働き方も選べるのできるので、新たな時代の女性の理想の職業と言っても過言ではありません。

年齢が若ければ若いほど成功しやすいので、ITエンジニアの仕事に興味がある人は転職を考えても良いのではないでしょうか。