フリーターの平均年収は?手取りや転職で年収アップの方法を紹介!

フリーターの平均年収は?手取りや転職で年収アップの方法を紹介!

本記事では、フリーターの平均年収や手取り、生涯年収、フリーターが転職で年収をアップさせる方法を紹介しています。

現在フリーターをしていて自分の年収が平均と比較して高いのか、それとも低いのか気にしている方や、今より年収を上げたいと考えている方は参考にして下さい。

フリーターの平均年収は?

結論から言うと、国税庁の調査によりフリーター(非正規雇用者)の平均年収は約198万円となっています。

性別別にすると男性は約267万円、女性は約162万円となっており、男性の方が同じフリーターでも年収が100万円以上も高いという結果になっています。

地方であれば、約267万円の年収があれば最低限の生活を送ることは可能でしょう。

参考「国税庁:令和3年分 民間給与実態統計調査」

ただ、上記の調査はフリーターだけでなく「派遣社員」「契約社員」といった非正規雇用のデータも含んでいます。

そのため、パート社員やアルバイトのフリーターの平均年収はより低くなるので、物価高もありフリーターで標準的な生活をするのは難しいでしょう。

フリーターの平均年収は低い?

結論を言うと、フリーターの平均年収は、日本全体の平均年収と比較してかなり低いです。

日本の全ての雇用形態を含めた平均年収は403万円。性別別では男性が449万円、女性が347万円となっています。

フリーターの平均年収が約198万円であることを考えると、フリーターは日本人の平均の半分以下しか稼げていない計算になります。

参考:doda「平均年収ランキング(年齢・年代別の年収情報)」

そのため、フリーターの年収は残念ながら非常に低いというのが現実でしょう。

フリーターの実質的な手取りは?

様々な税金を差し引いた後の手取りは給与の約7~8割となるため、平均である年収198万円のフリーターの手取りは、年収ベースで約160万円となります。

月収ベースにすると毎月の手取りは約13万6千円程度となり、実際にフリーターとして働いている方も毎月の手取りはこれくらいという事が多いはずです。

物価や家賃が比較的安く、実家住みという方も多い地方であれば生活することも可能ですが、家賃だけで5~6万円が飛んでしまう都会では、この手取り金額では裕福な生活は難しいはずです。

業種・職種別に見るフリーターの平均年収

フリーターの平均年収は「約198万円」という結果が出ましたが、これは全ての職種を含めたデータなので、職種によっては実態と大きく異なっている場合があります。

そこで以下にフリーターの職種別に、平均年収をまとめてみましたので参考にして下さい。

看護師平均時給:1,784円
平均年収:256万円
コンビニ平均時給:899円
平均年収:129万円
歯科助手・衛生士平均時給:1,167円
平均年収:168万円
アパレル平均時給:979円
平均年収:140万円
福祉・介護平均時給:1,014円
平均年収:146万円
フード販売平均時給:962円
平均年収:138万円
保育平均時給:1,136円
平均年収:163万円
携帯ショップ平均時給:1,059円
平均年収:152万円
薬剤師平均時給:2,203円
平均年収:317万円
レストラン平均時給:996円
平均年収:143万円
デザイナー平均時給:1,051円
平均年収:151万円
厨房平均時給:966円
平均年収:139万円
WEBデザイン平均時給:1,100円
平均年収:158万円
アミューズメント平均時給:965円
平均年収:138万円
編集・制作平均時給:1,030円
平均年収:148万円
キャンペーン平均時給:1,486円
平均年収:213万円
家庭教師・塾講師平均時給:2,000円
平均年収:288万円
ホテル・トラベル平均時給:976円
平均年収:140万円
プログラマー平均時給:1,113円
平均年収:160万円
美容・理容平均時給:1,055円
平均年収:151万円
エンジニア平均時給:1,106円
平均年収:159万円
エステ平均時給:1,143円
平均年収:164万円
営業・企画平均時給:1,146円
平均年収:165万円
ドライバー平均時給:1,118円
平均年収:197万円
受付・秘書平均時給:957円
平均年収:137万円
新聞配達平均時給:1,215円
平均年収:174万円
事務平均時給:1,011円
平均年収:145万円
引越平均時給:1,293円
平均年収:186万円
オフィスワーク平均時給:1,261円
平均年収:181万円
製造業平均時給:1,061円
平均年収:152万円
コールセンター平均時給:1,217円
平均年収:175万円
仕分け平均時給:1,025円
平均年収:147万円
イベント設営平均時給:1,089円
平均年収:156万円
フォークリフト平均時給:1,303円
平均年収:187万円
※転職情報サイトanのデータを元に作成

上の表からも分かるとおり、フリーターであっても平均年収が200万円を超えているのは、看護師、薬剤師、家庭教師といった資格やスキルが必要となる職業だけです。

また、一部の業種はむしろフリーターの平均年収である198万円を下回る結果となっており、安定した生活ができる雇用状況とは言えません。

時給に関係なく税金や年金、保険料を支払う必要があるので、生活費として使えるお金も殆どありません。

年収が少ないとクレジットカードやカードローンが組めない、賃貸物件を借りるのに審査が通らないなどの問題も起こるので、早急に今の状況から脱出する必要があるでしょう。

転職せず平均年収以下でフリーターとして働くデメリット

時給がほぼ上がらないのでずっと生活が苦しい

フリーターが不安定かつ将来の見えない状態を脱出するには、年収をアップさせるべく転職をする必要があるでしょう。

例えば同じフリーターでも時給が高い家庭教師や薬剤師、コールセンターの仕事に転職すれば、時給2,000円〜3,000円以上の仕事もあるので一気に生活が安定するでしょう。

今の仕事を続けてもフリーターの場合は昇給しない、昇給しても10円~20円という職場が多いので年収アップは見込めません。

時給が低い地方のフリーターは転職をしないと特に厳しい

特に地方在住のフリーターの場合、年収がさらに低くなりやすいので転職による年収アップは必須です。

フリーターと一口にいっても都心部と地方では時給に大きな違いがあり、例えばコンビニバイトでも東京都であれば時給1,200円~1,400円程度の求人が多いのに対し、佐賀県のような地方では最低時給の853円(2023年時点)、良くても860円程度という求人が大半です。

時給にして約400円の差があるので、より良い生活をするためにはやはり時給の良い職業への転職が必須といえます。

東京都だと最低時給の1,072円だと人が全く集まらないので、アルバイトでも高時給での募集をかけている背景があるのですが、東京都はその分家賃や物価が高いので生活が楽という訳ではないのが悲しい所です。

フリーターだと唐突に年収が0円になるリスクもある

また、フリーターは非正規雇用のため、雇用がいつまでも続く保証がなく、派遣社員のように雇用期間が切れた後にすぐ別な仕事が紹介されるということもありません。

そのため、業績が悪化すればある日突然解雇になり、年収が0円になるリスクが常に付き纏っているのも難点です。

今勤めている職場が5年、10年先も業績が変わらず、残っているという確信ができるでしょうか。

また、年を取ったときに今の仕事で働き続けられる保証もないですし、ある日いきなり無職になった時に職歴がフリーターだと、就職は間違いなく苦労します。

そのため、年齢が一歳でも若い内にフリーターから正社員への転職を狙うべきでしょう。

フリーターと正社員の平均年収の差はどれくらい?

フリーターが安定した生活と年収を手に入れるには、転職を行い正社員になるのが確実です

そこで以下に代表的な職種を取り上げ、アルバイトと正社員でどのくらい年収が変わってくるのかを分かりやすく比較してみましょう。

アルバイトと正社員の職種別年収比較した表

業種アルバイトの平均年収正社員の平均年収
介護福祉士146万円296万円
WEBデザイナー158万円360万円
編集148万円413万円
サーバーエンジニア159万円450万円
ホール・サービススタッフ138万円300万円
ホテルのフロント140万円289万円
秘書・受付137万円337万円
一般事務145万円328万円
営業企画165万円545万円
コールセンター175万円306万円
製造152万円322万円
美容・理容151万円283万円
アパレル140万円326万円
※転職情報サイトanと、DONAのデータ(2017年〜2018年)を元に作成

アルバイトと正社員には3倍近く年収の差がある

同じ仕事であってもアルバイトと正社員の平均年収は、約2倍〜3倍もの差が生まれています。

職場によってはアルバイトも正社員も仕事内容はほとんど変わらないのに、収入にはこれだけ大きな差が生まれていることを考えると許せない方も多いのではないでしょうか。

一年程度であればともかく、生涯年収にすればフリーターと正社員で受け取れる金額は数千万円の単位で変わってきます。

フリーターと正社員の生涯年収の差

年収ベース2~3倍ほどの差があることが分かりましたが、生涯年収にするとフリーターと正社員でどれくらい稼げるお金に違いが出るのでしょうか。

結論を言うと、フリーターの生涯年収は約6,000万円と言われているのに対し、正社員の生涯年収は約2億円です。

つまり稼げる金額に約1億5千万円もの差が出てくることになるので、将来設計や生活にもかなり違いが出てくることは明確でしょう。

フリーターは年収だけでなく退職金で数千万円の差が出てくる

また、フリーターは定年時に数千万円もらえる退職金制度や、健康・育児関連の福利厚生もない場合がほとんどなので、「将来の不安」を抱えることになります。

フリーターの方はいつでも安心して暮らせるよう、できるだけ早い段階で転職で正社員雇用を目指すべきでしょう。

フリーターが転職で年収をアップさせる方法

転職で正社員を目指す

フリーターが年収をアップするには、やはり転職で正社員になるのが一番確実かつ安心です。

同じような業務内容でもアルバイトと正社員では年収が大きく変わってきますので、アルバイトでは割に合いません。

前項でオフィスワーク(アルバイト)の平均年収は「181万円」と書いていましたが、正社員の場合のオフィスワーク・事務職の平均年収は「329万円」となっており、年収の差は「148万円」と大きな差があります。

さらに正社員の平均年収は社会保険料などを差し引いて計算していますが、アルバイトの平均時給は保険料などを差し引いていませんし、正社員には夏冬の賞与があります。

そのため、フリーター(アルバイト・パート)と正社員では大きな「所得格差」が生まれてしまうので、早急に正社員に転職した方がお得です。

キャリアやスキルを積んでいく

フリーターが転職で年収アップをするには、正社員の転職だけでなく必要なスキルを身に付け、キャリアを積んでいくのもおすすめです。

例えば資格が必須の薬剤師や看護師であれば、アルバイトでも年収500万、600万円以上の高年収を獲得することができます。

このように、フリーターで平均以上の所得を得るにはスキルや資格が必須と言えるでしょう。

また、語学力を身につけることで外資系企業に就職をするなど、フリーターが転職で年収をアップする方法は様々なので、自分にあった方法を選ぶと良いでしょう。

バイトやパートを掛け持ちする

今まで1種類だけだったバイトやパートを2種類に増やし、掛け持ちをすることでもフリーターで平均年収以上に稼ぐことが可能でしょう。

例えばフルタイムのアルバイトの後に、ハーフタイムの時給1,200円のバイトを入れれば、「1200円×4時間×22日間=105,600円」もの月給が手に入ります。

ただこの働き方は体を壊してしまう可能性が高く、年を取ってからも継続するのは難しいです。

そういった意味でも、可能であれば正社員やより高時給のバイトへと転職する必要が出てきそうです。

転職サイトやエージェントを活用する

フリーターが転職で年収アップを目指すなら、好条件の求人が多い転職サイトや、無料で就業サポートを行う転職エージェントに登録するのもおすすめです。

サイトやエージェントを利用して将来の年収アップに必要なスキルが身に付いたり、経験が積める企業に転職することで、正社員への雇用や年収アップが狙えるはずです。

今は何のスキルや資格も持っていないという方でも、「未経験でも就職できる企業」を探すことで、将来的に役立つスキルやノウハウを取得できるのでオススメです。

平均年収以下のフリーターにおすすめの正社員職種

現在平均年収以下で働いていて、未経験から正社員を目指す方におすすめの職種が以下の6つです。

  1. 事務職
  2. 営業職
  3. ドライバー職
  4. 介護職
  5. エンジニア
  6. 警備員

性別や年齢によりますが、いずれも未経験のフリーターでも正社員採用がされやすいのがメリットです。

中でもエンジニアや介護職、営業職は実力次第でかなり稼げる職業なので、上手く転職できれば一気に生活が安定する可能性があります。

興味のある方は転職サイトで「未経験 介護職(または営業職)」といったワードで検索して、興味のある求人を確認してみると良いでしょう。

フリーターの平均年収や転職まとめ

今回はフリーターの平均年収や、今より年収をアップさせる方法などを紹介しました。

  • フリーターが正社員になると年収が2倍〜3倍以上アップする
  • フリーターのまま年収200万円を超えるのは難しい
  • 転職で正社員になれば収入だけでなく雇用も安定する
  • エージェントを利用すれば未経験のフリーターでも正社員を目指せる

今より年収をアップさせたい、いい暮らしをしたいというフリーターの方は、アルバイトやパートから正社員への転職を目指しましょう。

そのためには資格やスキルを身に着け、転職エージェントなどを活用するのが大切です。