MakeUseOf:読書で得られるものはたくさんあります。現実から逃れてストレスを解消したり、新しいことが学べたり、人とのつながりができたり、新しい考え方ができるようになったり、世の中に対して洞察力がついたりします。しかし、読書の時間を増やすのはそうそう楽にできることではありません。読書量を増やすために試してみるべき9つの戦略をご紹介します。

1.読書の時間を決める

読書量が多い人たちに共通しているのは、眠る前に読書をしているということです。眠りにつく前の30分から60分を携帯電話でFacebookをチェックするのに使うか、読書に使うかです。

そうは言っても、必ずしも就寝前である必要はありません。人によっては、朝に読書をする人もいれば、仕事の後の人もあり、土日の数時間読書に没頭する人もいます。肝心なのは、いつでも読めるときに着実に読むことです。パターン化すると読書を習慣にしやすくなります。自分が読書するのに1番向いている時間を見つけて、それを維持しましょう。

2.どこでも読む

これも読書家によく見られることです。読書家は安楽椅子に座っている時だけ読書するわけではありません。バスに乗っているとき、列に並んでいるとき、仕事のランチ休憩時間に、ジムの合間の時間に、読書をしています。あちこちで数分ずつでも読書すると1週間でかなりの時間になります。

文庫本など小さい本は持ち歩きが容易ですが、電子書籍だとさらに楽で、ポケットに何百冊も入れて持ち運ぶのも朝飯前になります。Kindleやスマートフォンに読みたい本を詰め込みましょう。そうすれば、どこでも読書ができます。『Kindleアプリ』を携帯電話やタブレットやコンピューターに入れておくと、思ってもいなかったときに読書が可能になります。

3.読書を社交の手段にする

一般的に読書は孤独な作業だと思われがちですが、社交的なものにする方法もたくさんあります。ブッククラブや読書会、オンラインの討論グループに入ったり、友達に自分と同じ本を読むように勧めて、みんなでその本の話をしたりするのも手です。SNSで自分と同じ本を読んでいる人たちを見つけるという方法もあります。

MakeUseOfの同僚であるMihirは自分の友達と信頼できるレビュアーが勧める本しか読みません。そういう人たちは本に関して自分と似たような好みを持っていることをわかっているので、推薦を信頼しているのです。そうすれば自分には面白くもないベストセラーを読んで時間を無駄にしないですむとMihirはいつも言っています。自分と似たような本の好みを持つ人たちを見つけて、そういう人たちがどんな本を読んでいるか見てみましょう。

4.楽しい「読書チャレンジ」に参加する

読書を社交的なものにする方法の1つは、特定のテーマの本の読書量を競い合う「読書チャレンジ」に参加して誰かと、あるいはグループで競争することです(自分だけでやってもいいですが)。読書チャレンジの素晴らしい点は、あらかじめテーマが決められていることによって、普段なら自分では手に取ることがなかったであろう本を読むようになることです。

たとえば、このPinterestの読書チャレンジには「題名に数字が入っている本」、「未来が舞台になっている本」、「魔法が出てくる本」、「あなたのママが好きな本」、「演劇」などがあります。読書チャレンジは山のようにあるので、GoogleかPinterestで「2015年読書チャレンジ」で検索して、何が出てくるか見てみましょう。それがきっかけで自分では選ばなかったような本を楽しく読むことになるかもしれません。

5.自分の役に立つ本を読む

これは、たいていの場合はノンフィクションに当てはまりますが、このジャンルは読書量を増やす方法を語るときは無視されがちです。誰にも興味のある題材があり、それが自己啓発だろうと、時事問題であろうと、歴史、ビジネスマネジメント、数学、物理、文化論、アジャイル開発、新しいスキルの習得など、何であっても必ずそれについて書かれた本があります。

やはりMakeUseOfの同僚であるSaikatは自分にとって楽なコンフォートゾーンから出ようとさせてくれる本を読むことが多く、これを定期的に心がけているのだそうです。こうした本を読むと、とても自分では考えつかなかったようなさまざまな方法で、既成概念から飛び出すことができるようになります。自分がもっと知りたいと思うことを考えて、それを読書により究明しましょう。

6.夢中になれない本は完読しない

これには反論する人もいますが、支持する人が多いです。読んでも楽しめない本や自分にとって何も得るものがない本は読むのをやめて、別の本に移りましょう。これがなかなかできない人が多いのですが、読書量を増やすにはこうすると大変役に立つと言う人もいます。

ある本を読んでも楽しめないなら、それを手に取って読み続けるのは苦痛になります。何か読書以外のことをしたくなってしまいがちです。その本にあまりにも時間を使ってしまう前に読むのをやめれば、別の面白い本を読み始めて楽しくページを進めていけます。まず50ページは読んでみるべきだと言う人もいますが、自分に合ったやり方でいいと思います。今、完読しなくても、後でもう1度その本を手に取って読むことはいつでもできるからです。私の場合も、初めて読んだときは完読できなかった本で今はお気に入りの本になっているものもあります。

7.昔好きだった本を読み直す

これも反論する人がいるかもしれませんが、私には大変役に立っています。『デューン』、『ザ・パッセージ』、『ドラキュラ』は私のお気に入りの本で、もう2回か3回は読みました。この世にはまだまだ読んでいない本があり、そういう本をなるべくたくさん読みたいと思っていますが、以前好きだった本を読み直すのもとても気分が良いものです。

どんなときに以前読んだことのある本を読み直すか特に規則は設けていませんが、愛してやまない古典を読み直したいと時々強く感じることがあります。やらない手はありません。そんな気持ちになったら、そうしてください。お気に入りの本を読み直すといつも新しい発見があるものです。とりわけ、初めて読んだときは夢中になれなかった本の場合にはそうでしょう。

8.本によっては休暇用にとっておく

再びMihirの話になりますが、休暇中に読むのに適している本があります。休暇をビーチで過ごそうと、山の頂上だろうと、田舎のリゾート地だろうと関係ありません。Mihirの場合は、犯罪小説やスリラーは普段読むのに良いそうですが、伝記や自伝は休暇用に取っておくのが良いそうです。

自分が好きなジャンルの本は、その本に思い切り没頭したり読破できる時のためにとっておいてください。あらかじめ本を選んでおくと、読む時間が取れるときのために良い本を準備しておけます。

9.さまざまな形式の読物を読む

読書量を増やすのが目標であるなら、頭の中には読みたい本が浮かんでいるはずですが、それ以外にも楽しくて、教育的で、ためになる読物がいろいろあることを忘れないでください。雑誌、新聞、ブログ、長文記事など、どれを読んでも得るものがあります。何を読むか選ぶのは難しいかもしれませが、少し検索すれば、わくわくしながら読める物が見つかるでしょう。次にFacebookを数分見たり夕方仕事のメールをチェックしたりしようと思ったら、別の物を読むようにしてみてください。

とにかく読むこと!

ここでご紹介した9のコツは読書量を増やすという今年の目標に取り掛かるのにどこから始めるべきか、ヒントをたくさんくれるはずです。ある冊数の本を読むことを目標として設定しようと(私の今年の目標は30冊です。さあ、こうしてここに書いたので、世界に発信されてしまいました)、オンライン学習にもう少し時間を使うことを目標にしようと、必要なツールはもう手に入れているはずです。次は、モチベーションを見つけてください。とにかく読むことです。

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Dann Albright(原文/訳:春野ユリ)