これから暖かくなってくると、お花見やピクニックなどのレジャーにぴったりの季節がやってきます。春の陽射しを浴びながら外で食べるお弁当は格別なもの。けれど、実はそれを苦手に感じている人もけっこういるようです。

問題は、持ち寄りのお弁当などでポピュラーな「おにぎり」。「他人が作ったおにぎりを食べられない」という人って、意外と多いらしいのです。

一体何が問題なのでしょうか? ここで、ヒントとなるようなデータがあります。政府広報のデータによれば、飲食店で発生するというイメージの強い食中毒が、実は1割以上、家庭内で発生しているという事実があります。

つまり、おにぎりへの抵抗感の原因のひとつは、家庭料理に対する衛生面への不安にあるのではないでしょうか。おにぎりは、ラップにくるんだり型を使ったりする場合もあるにせよ、「手で握ったもの」というイメージを強く想起させる食べ物だからです。

実際、インフルエンザやノロウイルスなどの感染症や食中毒は、手指を介した「接触感染」が主な経路なのだとか。皆さんは調理前どのくらいきちんと手を洗っていますか?

手の洗い方ひとつで雑菌の繁殖に611倍の差が

「薬用石鹸ミューズ」が行ったアンケートでは、調理中の手洗いを「水やお湯」で済ませている人が4割弱、また手洗いにかける時間は10秒以下が8割以上だったそうです。

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さらに、こうして多くの人が行っている「水でささっと洗う」という手洗いの場合と、「石鹸でしっかり手を洗う」場合で、それぞれにおにぎりを握って雑菌の数を調べるという実験を、同じく「薬用石鹸ミューズ」が行っています。この実験ではまず、キッチンの台ふきんを手で触り、その後にそれぞれの方法で手を洗って、素手でおにぎりを握り、そのおにぎりを常温(25度)で3時間置いたあと、雑菌数を調べました。

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▲(左)ささっと手洗い/(右)しっかり手洗い。左の「ささっと手洗い」には611倍もの雑菌が繁殖している

その結果、「しっかり手洗い」のおにぎりに付着していた雑菌は1800個だったのに対し、「ささっと手洗い」は110万個。実に611倍もの差があったのです。つまり「しっかり手を洗う」という心がけひとつで、おにぎりの衛生面にかなりの違いが出るということですよね。

「食べるだけ」の人にも手洗いが重要な理由

この実験結果からわかることは、料理を衛生的に保つために、作る人の心がけがいかに重要かということ。それなら「食べるだけ」の人には関係のない話かのようにも思えます。しかし、実はそうでもないという実験結果もあるのです。

次にご紹介する実験は、トランプを使った接触感染の拡散について調べたもの。1人を菌の感染者に見立てて手に蛍光塗料を塗り、その人を含めた5人でトランプのババ抜きを行います。ババ抜きが終わったあとに全員の手をブラックライトの下で見てみると...

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▲ババ抜きを終えた5人の手。右下が「感染者」(白く光っている部分が蛍光塗料)

トランプを介して、全員の手に蛍光塗料が付着していました。つまり、直接触れていなくても、モノの手渡しで菌は拡散していくということ。お花見などのレジャーでは紙皿やコップなどを皆で回して、その手でおにぎりなどを食べますが、それと似た状況ですよね。

ということは、お花見などの席では、「料理を作る人」「食べる人」両方が、自分と同席者を菌から守るためにしっかり手を洗い、殺菌するという心がけが必要なのです。

では「しっかり手を洗う」とは具体的にどういう方法なのでしょうか。おにぎりの実験でも行われた「しっかり手洗い」は、下記のような6つのステップで完成します。

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重要なのは、洗い残しのないように指先や指の間などを意識的に洗うこと、そしてきちんとある程度以上の時間をかけて洗うこと。

病気予防のために手を洗うという発想

おにぎりを始めとした料理を作る人、そしてそれを食べる人の両者が「手を洗い殺菌をすること」を実践していれば、お花見などのレジャーでも安心してみんな一緒に気持よくお弁当を食べられるはず。もちろん「他人が作ったおにぎりを食べられない」というのは感覚の問題であって理屈ではない! という意見もあるとは思います。清潔に対する"感覚"は人それぞれではありますが、インフルエンザなどのウイルス感染症や食中毒のリスクという実際的な観点から言えば、手を洗い清潔にしておくことの重要性と正しい手の洗い方を知っておくことに損はありません。

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上述の実験を行った「薬用石鹸ミューズ」では、「汚れているから手を洗うのではなく、病気の予防のために手を洗い殺菌をする」という観点から、「バイバイバイ菌プロジェクト」を始動しています。

料理をつくる方なら、「薬用石鹸ミューズ」シリーズから出ている「泡ハンドソープ」の自動ディスペンサー「ノータッチ」のキッチンタイプがおすすめ。調理中にベタベタになった手でもポンプを押さずに手が洗えて衛生的です。また、肉や魚のニオイをすっきり落とせて、手には香りが残らないため、おにぎりと同じく"素手でお米を握る食べ物"の代表格でもある寿司の職人さんも愛用しているのだそうです。

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調理はせず、食べるだけという人も、お花見やレジャーでは他の人のためにも手指を清潔にしておくのが重要なのは前述のとおり。そんな場面では「どこでもウェットクロス」が活躍します。こちらはバイ菌をしっかり拭きとり、長時間その繁殖を防ぐ除菌ウェットクロスです。

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健康のために食材やカロリーをチェックしたり、病気の予防のためにマスクをしたりする習慣と同じく、"健康と病気予防のために"石鹸で手を洗い殺菌をするという意識と習慣化が大切。今度のお花見のときにも、ぜひ実践してみてくださいね。

バイバイバイ菌プロジェクト薬用せっけんミューズ

(ライフハッカー[日本版]編集部)

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